2008年04月28日
竹 その1
昔、東方の王国の真ん中に美しい園がありました。日も傾き、涼しい風の吹く頃になると、園の主人が日課の散歩に来ました。そこに宿るものの内で最も美しく、他の何よりも愛されていたのは、気品に満ちた竹でした。竹は年を追う毎にますます美しさと優雅さとを増していきました。また、自分が愛され、主人の喜びとなっているのを意識していましたが、それでも謙虚さと穏やかさを失うことはありませんでした。また、園の中に風が吹いて皆をかきたてると、竹はしばしばその気高さを脱ぎ捨て、陽気に身にをしならせて踊り、我を忘れて、体全体でその喜びを表現するのです。竹は園全体の踊りを導き、それがまた主人の至上の喜びでもありました。
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